2014年8月20日
この日は、三島市にある国立遺伝学研究所に向かいました。今回は、遺伝学研究所のご厚意により、受講者の見学を受け入れていただく運びとなりました。
見学は、午後からでしたので、午前中は近隣のジオパークを見学しました。伊豆半島は日本ジオパークへも登録され、世界ジオパークへの登録に向けて準備を進めている段階です。伊豆半島の各地には、見学に良さそうな地域もいっぱいありますが、今回は三島から近い範囲ということで、「牛臥山」を選択しました。伊豆半島は南の海から来た火山であること、海岸から達磨山方向を見ると、近くの山との傾斜の差が良く分かり、右手(西)側の駿河湾が、達磨山を削ったこと、牛臥山は流紋岩でできていて、これも海に洗い出されていること、岩石は雲仙普賢岳、有珠山など溶岩ドームを作った火山と同じように粘り気の強いマグマからできていること、タフォニーと呼ばれる塩の結晶が大きくなることでできた穴が岩にあいていることなどを観察しながら学ぶことができました。
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実は、ちょっと時間が余ってしまったので、近隣の凝灰岩の採掘が遠目に見られる地域、狩野川が洗い出した山々と平野、柿田川の富士山の湧水なども、少しだけ見学しました。
午後からは遺伝研です!
はじめて訪れる施設にわくわくしながらも、ちょっと緊張気味に講義を受ける部屋へお邪魔します。
広報室の鈴木室長、細胞建築学の木村准教授が遺伝に関するお話をしてくださいます。細胞はどんな形をしているのか、細胞の中には、どんなものがあるのか、核の中に入っている染色体が遺伝子を伝える働きをしていること、遺伝子の働きでどんな形質が決まっているのかなどを教えていただいたところで、実際に顕微鏡をのぞいて、細胞の様子を見せていただきました。さらに、木村先生は、細胞の中の紡錘糸が染色体を引っ張って、細胞分裂させる役目をしているなど、細胞骨格の役割を小・中学生に分かりやすくお話ししてくださいました。
研究室も紹介していただいて、普段見ることのない機器や、学校のものより何倍か大きな顕微鏡、そして何より本物の科学者と出会えたことで、受講生も興奮気味の帰路につきました。