焼津でのSTEMキャンプでは、津波・噴火・原発・火事の4つのブースにSTEM教材を用意し、活動を進めました。
焼津ではキャンプも二回目。大きめの問題に取り組むことも大分慣れてきたのではないでしょうか。
キャンプの活動で難しいところは、ブースの中で学んできたことをどのように、全体の解決策に生かしていくのかということです。
直接利用するもの、合体させて利用するものなど見られましたが、問題を解決する手法を考えること自体が大切であり、いい解決策を考えられるかどうかよりも、学んできたことを生かすことができるか、どれだけ現実に即して考えることができるかということが大切だと考えています。
焼津では「大きな地震が来た後に、各自の地域で考えられる災害に対して、どんな対策ができるのか」についてです。今回は、各自の地域で起こり得る災害について事前に考えておいてもらって、そのなかからキャンプでの学習を計画していきました。
ここからは、STEMキャンプ関係の内容を見ることができます。
2014年度は、井川と焼津の二か所で行いました。以下、それぞれのページで紹介していますので、リンク先へ進んでご覧ください。
1.井川のSTEMキャンプについて
2.焼津のSTEMキャンプについて
井川のSTEMキャンプでは、4つのブースに分かれてSTEM教材に取り組む中で、テーマへの解決策を考えました。それは、1.生き物のすみか2.ダム3.岩石4.森林の4つです。
1.生き物のすみかブースについて
このブースでは、私たちの生活がいかに自然に影響を及ぼしているのか、またその結果どんなことが起こるのか、ゲームをしながら学んでいく活動でした。井川で見つけた、人や物、そして生き物がどのように関わり合っているのか、さらにはそこにどのように介入していったらよいのかについて、学びました。
2.ダムブースについて
初日のダム見学から、ダムにどれほどの水量があるのか、どんな問題点があるのかなどを考えます。そして実際に、ダム造りです。風呂桶を湖に見立てて、粘土を使って各自のアイデアを形にしていきます。この時、粘土はダムの堰堤、そしてそこにパイプを通して、水を流していきます。つくりながらいったい、どうしたら問題点を解決できるかを考えました。
3.岩石ブースについて
岩石ブースでは、岩石のでき方についての実験から、井川に道路を建設するとしたら、どんな配慮が必要かということを考えていきました。
4.森林ブースについて
森林のブースでは井川の森の問題点をはっきりさせた後に、木の成長モデル、森林の土の特徴実験などを行って、その結果を踏まえての解決策づくりを行いました。
それぞれのブースで学んできたことを基に、人と自然とが共存するためにはどんなことができるのかを考えました。
STEMキャンプにおいては、普段のSTEM教室よりも「答えのない問題」に取り組みました。井川では「どうしたら自然と共存していけるのか」というような、大きめの問題です。一方で、STEMの活動の中で取り組んできた工学的な活動というのは、比較的具体的な解決策がある程度決まっている「課題」を解くためのものでした。
STEMは、大きな問題を解いていくための解決策を導き出すことができるでしょうか?
今回のキャンプでは、問題意識を持ってもらうという点に、特に着目し、会場である井川少年自然の家にたどりつくまでに、いくつかの体験活動を設けました。
水生生物調査・ダム見学・砂金採り・アマゴの解剖などを行う中で、問題意識を感じてもらう事。
そして、残り二日間の活動の中で、その解決策を考えていってもらう事。答えが出ることよりもその過程で考えることを大切にしたいと考えていました。
今年度最初のキャンプの開催地は、最近ユネスコエコパークにも登録された、南アルプスの玄関口ともいうべき井川です。そこで、今回のサマーキャンプのテーマは「人と自然とがどのようにつながりあっていけば、自然環境を守りながら共存していけるのか」というものにしました。以下、簡単な概要を紹介します。
1.日程
2014年7月30日(水)~ 8月1日(火)
2.場所
井川少年自然の家
3.参加者
ふじのくに科学の学校、浜松科学館での科学教室、藤枝わくわく科学教室、STEM科学教室in三島に参加している小中学生
4.スタッフ
静岡サイエンスミュージアム研究会メンバーおよび静岡大学熊野研究室学生
3日間の活動の詳細
7:30 | 静岡駅出発(バス内でテーマについて説明) | |
8:30 | (京塚橋で下車) | |
川の水質・生物調査(40分) | ||
10:00 | 移動再開(バス) | |
11:00 | 井川ダム見学・昼食 | |
13:00 | 移動再開 | |
13:30 | 吊り橋到着→徒歩で移動 | |
川原で砂金さがし | ||
15:00 | 移動再開→バスへ | |
自然の家 到着 あいさつ、部屋に荷物を置く。 | ||
16:00 | 入所式 | |
自由行動(ここでポスターセッションのある人は準備完了) | ||
17:15 |
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17:30 | 夕飯(食事:5分前にホールに整列。食事係は15分前) | |
18:30 | 本物の科学者との出会い① 食堂ホールにて | |
20:00 | 自由研究ポスターセッション① 食堂ホールにて | |
21:00 | 入浴はこの時間までの間で指示が出ます。 | |
今日のまとめ、明日の確認 | ||
21:30 | 消灯 | |
7月31日 日程 | ||
6:00 | 起床 | |
7:15 | 朝食準備(食事係) | |
7:30 | 朝食 | |
8:30 | あまごの解剖・串焼き(串焼きの所要時間は2時間)@自然の家 | |
10:45 | これまでの活動の振り返り、個人・グループのテーマ決定 | |
11:45 | 昼飯準備(食事係) | |
12:00 | 昼食 | |
13:00 | ブースに分かれてSTEM活動(クラフト室または体育館) | |
・森林 ・地熱、河原の石 ・ダム、川、水、魚 ・生き物のすみか | ||
17:15 | 夕飯準備(食事係) | |
17:30 | 夕飯 | |
18:30 | 本物の科学者との出会い② | |
自由研究ポスターセッション②(星座観察) 天候によってどちらを優先するか決定 | ||
20:30 | 入浴 | |
21:00 | 今日のまとめ | |
21:30 | 消灯 | |
8月1日日程 | ||
6:00 | 起床 | |
7:15 | 朝食準備(食事係) | |
7:30 | 朝食 | |
荷造り | ||
8:30 | 班ごとにsolution作りと発表準備 | |
12:00 | 昼食 | |
13:00 | 発表会(班単位で発表する) | |
14:00 | 掃除・帰宅準備 | |
14:30 | 退所式 | |
15:00 | 自然の家出発 | |
17:00 | 静岡駅着 |
2014年いよいよ静岡STEMジュニアプロジェクトがスタートします。これから、募集要項等必要書類の配布や情報の共有に利用していきます。